2019.08.14
8日から教室は夏季休暇となっています。
皆さん夏休みはいかがお過ごしでしょうか。
私は以前習っていたドイツ語教室の友人と再会したり、のんびりショッピンングしたり…楽しい夏休みを過ごしています。
今日は、生徒さんと個展に行きました。
6月の中旬に、Sさんから「知人のアーティストさんから、作品の展示をしたいと連絡があったのですが、どこか良いところをご存じないですか?」とメールを頂きました。
別の生徒さんがカフェで、ワークショップを開催しているので、その生徒さんに連絡すると、用賀に良さそうなカフェがあると教えてくださり、話はとんとん拍子に進み、8月に個展が開催されることになりました。
Sさんのお知り合いのアーティストさんは望月瞳とおっしゃり、アメリカで活躍されて、今は日本で写真、書を中心に作品の制作、発表をされています。
会場のカフェに着くと望月さんが笑顔で迎えてくださいました。
カフェの壁中央には、朱色の帯揚げを並べ書を書き入れた印象的な作品がかかっていました。
望月さんがコーヒーをいれてくださり、作品の説明をしてくださいました。
彼女のテーマの一つは「諸行無常」だそうで、帯揚げや着物には「いろは歌」や経文が書き入れられています。
そして写真を特殊な方法で布にプリントして、切り取り、一枚一枚縫い付けてあります。
こうした作品は手縫いなのでまた解いてもとの着物や帯揚げに直すことも可能で、そこには万物は流転し、変化を繰り返す…という「諸行無常」のテーマが流れています。
そして「夢」を連想するドーナツ型の枕の作品も見せて頂きました。
麻で出来た枕には、南米を旅行された時の思い出の写真、品々が縫い付けられています。
素材を選び、そこから感じたインスピレーションを作品に仕上げる…。
女性らしい細やかさ、ユーモラス、楽しさ…色々なことを感じました。
私は詩吟に自作のピアノ伴奏を付けて、10月にコンサートをします。
詩吟は普通、尺八や琴で伴走をするので、ピアノの伴奏は全くの創作となります。
詩を読み、そこにいる人物の心情や自然の風景に思いを馳せる。
言葉という素材から音を作る…。表現は違うけれどなんんとなく似ているかな。
そしてピアノを教えるということ。
作曲家が命を削るようにして作った作品を、どのように再現するか。
作曲家が書き入れたメッセージ、強弱から始まる様々な記号、それは何を表し、どのように音として表現すれば良いのか…。
その時代の演奏スタイルなども考慮し…。
演奏という創作活動でもあり、伝統を継承していく役割もあり…。
望月さんの作品を拝見しながら、ピアノと共通すること、しないこと、ずっと考えていました!