2018.06.14
湿度高め、この時期特有なドメスティックな天気が続きます。
そんな天気にもめげず、スクスク成長した胡瓜を沢山頂きました。
Mちゃんのお家には、畑があって、その畑で採れた新鮮な胡瓜です。
まさに畑直送、地元調布のお野菜、有難く頂戴いたします!
そして今日は、ひとつ事件がありました。
保育園の生徒さんは、保育園が終わったあとの18時、19時頃に教室にいらっしゃいます。
そんな生徒さんの一人、Rちゃんは、4月生まれの5才で、年中組の女の子です。
とはいえ、ピアノ歴は一年で、すでにピアノドリーム2巻の終わりの方まで進んでいます。
そうなると、少しアーティキュレーションも付けたくなってきます。
強弱、スラー、スタッカート…。
Rちゃんはいつものように元気よく教室に入ってきました。
そしてお母さんに「何か先生に言うことがあるんじゃないの?」と促されました。
Rちゃんは真っ直ぐ私を見て「今日でピアノを辞めます!」と、言いました。
Rちゃんは年齢の割に滑舌が良く、ボキャブラリーも多いので、何か発言すると小学生か、それ以上のお話しぶりになります。
そんなRちゃんにいきなりピアノを辞めます、なんて言われたら、びっくりの一言です。
「えーっ!またなんで急に。どうしたの?」
と、Rちゃんに質問すると、お母さんがその理由を話し始めました。
「音をつなげて弾くことができなくて、注意したら泣きだして…それを見ていたパパが、そんなんだったらピアノなんか辞めてしまえと言ったんです。それで辞める…ということになって…」
…実は、Rちゃんは音をつなげて弾くことはできるんです。
でも、意識的につなげようとすると出来なくて、無意識に弾くと簡単にできてしまうのです。
頭と体がうまくマッチしてないようです。
Rちゃんのお話はお話として伺って、今日のレッスンとなりました。
音符を書いたり、読んだりする練習問題集の宿題の答え合わせをしました。
カタカナで音の名前を書いて、読んで…すべて間違えなく出来ていました。
そして宿題になってない問題をやってみたら、これもスラスラ解くことができました。
「Rちゃん。保育園でこんなに音がスラスラ読める人、先生以外にいないんじゃない?ピアノ辞めるのもったいないんじゃない?」
お母さんも「そうだよ、そうだよ!できるじゃない、凄ーい!」と付け加えました。
Rちゃんは少し気を良くしたのか「…パパさあ、かっこいいんだけど頑固なんだよねえ…」と、あたかも私がピアノを辞めると言ったのはパパが横やりをいれたから、というようなニュアンスのことを言い出しました。
「Rちゃん、年齢詐称してない?その年で、パパ頑固なんだよね…って言うかなあ」
Rちゃんのお口の達者ぶりはいつものことですが、言い訳としての言葉の選び具合が素晴らしくて感心してしまいました。
そして今日はRちゃんのために、新しい楽典の問題集を用意してあったので、それをパラパラめくりながら「これやってみない?クイズもあるし、今、Rちゃんは字を書くことがマイブームになっているでしょ。これ、字もいっぱい書けるよ…。あっ、ト音記号も書けるようになるみたい!」と言いました。
「やるー!」
お母さんが私とRちゃんのやり取りを聞いてニコニコしています。
Rちゃんは、ピアノの所に行き、楽しそうにドレミドレミ…と弾きだしました。
無意識でしょうが、それはまぎれもないレガート奏。
音と音がしっかりつながっています。
お父さんとの喧嘩で、一つの芽が萎れないで良かった!