2018.05.22
「先生、はい、これ。」
そう言ってG君が差し出したのは、今週末近所の小学校で開催する運動会のプログラム。
先週のレッスンの時に、G君が運動会の練習や競技のことを沢山話してくれました。
運動会の日は、レッスンに来られない生徒さんが沢山いるので、応援しに行こうかな…と、G君に言うと、「じゃあ、俺プログラムをコピーしてくるよ」と言いました。
渡されたプログラムのコピーは、裏表を別々にコピーして、2枚が糊付けされて1枚になっていました。
その2枚が上下逆さに糊付けされているので、手前からめくるように裏返さないと演目のページが逆さになってしまいます。
でも、わざわざコピーして持ってきてくれた気持ちが嬉しくて、ファイルの間に大切にしまいました。
そのG君が、レッスン中、奇妙なことを言い出しました。
「俺、ピアノの弾き比べで、ショパンに勝った。」
「え゛っ!?」
「ピアノを弾いて、勝ったんよ!」
「え、それどういう意味??」
「夢の中で…」
「ああ、夢ね。…で、なんの曲を弾いたの?」
「木馬の兵隊さん」
もうダメ、こみ上げる笑いが我慢出来ません。
「木馬の兵隊さん」はかわいらしいフランス民謡で、初めての発表会でG君が弾いた曲です。全部弾くのに1分かかりません。
「どこでピアノの弾き比べをしたの?」
「スペインのサクラダ・ファミリア教会」
「誰が審査員だったの?」
「先生」
「えー!?そうなの。手前味噌というか判官贔屓というか…。」
いったいショパンは何を弾いて、G君に負けたのでしょうね。
で、なんで私が審査員なんだか。
G君の「超ウケる」夢のお蔭で、久しぶりに大笑いしました。