2018.02.06
「だーからっ!なんで!!」
「ちがうでしょっ!」
「もうっ!」
「なんで、そこで弾くんだよ…!!!!」
教室に響くこの声。
私がレッスンをしていて、生徒さんを怒っているのではなく、それはNさんの自問自答ならぬ、自問自怒の声です。
Nさんは怒っているのですが、私にはNさんの怒りようがおかしくて仕方がありませんでした。
物静かなNさんがここまで、自分を怒るなんて…。
…そして、ピアノが弾けなくて怒っていた、自分の子供の頃を思い出してしまいました。
今日最後の生徒さんは大学院生のNさんでした。
最近のNさんは、学校の提出物の期限が迫っていて、ピアノの練習どころか、自炊する時間もないような、全てにおいてギリギリな日々でした。
その提出物も無事に完成し、やっとピアノの練習ができるようになりました。
昨日は4時間、今日はレッスン前に2時間、バッハのメヌエットを暗譜するまで練習したそうです。
ところが…!
なぜか思うように、指が動かず…。
そういえば、先々週も、こんな生徒さんがいました。
小学校1年生のAちゃん。
Aちゃんは、器用ではないけれど、出来るまで泣きながら練習するような頑張り屋さんです。
家で沢山練習してきたのに、その日は、なぜか楽譜が読めない、弾けない、動かない…。
レッスンが終わると、堪えていた涙が溢れだし、お母さんの胸に顔をうずめるAちゃん。
ちゃんと練習してきただけに、悔しさと腹立たしさは倍増します。
沢山練習しても、練習してから時間が経ったり、緊張したりすると、弾けなくなることもあるんですよね。
でも、私にはわかります。
練習したのに弾けないのと、練習してなくて弾けないのは。
だから、また頑張って練習してくださいね。Nさん!
次回のレッスンを楽しみにしてますよ!