2018.01.25
月曜日に降った雪が溶けては凍り…日当たりの悪い道は、ツルツル滑って、怖いです。
今日も、トレッキングシューズで通勤でした…。
さて、今日は生徒さんからかわいいプレゼントをもらいました。
「はい、先生、お土産。」
Iさんから手渡された袋の中には、サンリオグッズが入っていました。
Iさんは、味の素スタジアムで行われたフリーマーケットを見に行ったそうで、私にもお土産を買ってきてくれました。
「フリーマーケットのだけど、新品ですよ!」
Iさんは、そう付け加えて少し笑いました。
今、Iさんは、ハノンやツェルニーといった定番練習曲の他に、松田聖子さんの「赤いスイートピー」を練習しています。
一度弾いてみたかったこの曲を、暗譜で弾き語りするのが夢だそうです。
ピアノのアレンジが難しいので、ゆっくり仕上げたい、とも仰っています。
彼女がもってきた楽譜は、ピースで、松任谷由美さんの「守ってあげたい」と組になっています。
ピース版は、クラッシックだけ…と思っていたら、昭和から平成まで、色々なJポップがピースで売られていて驚きました。
世の中には色々な楽譜が存在しています。
今、大人の生徒さん二人が、バッハのインベンションの8番に挑戦中です。
一人はウィーン原典版、一人がドレミ楽譜出版社からでている原典版。
二冊を比べると、音は同じですが、八分音符の「連桁の分け方」(はたの部分のくくり方)が違っているところ(22小節めと25小節め)があり、些細なことですがとても気になっていました。
ウィーン原典版では2+2+2、ドレミ楽譜は2+4と分けています。
そこで、今井顕先生に伺ったところ、連桁によってアーティキュレーションの示唆をすることは、多々あるのですが、この場合に限っては意味は無いとのお答えを頂きました。
では、なぜ同じ原典版なのに違うのか…それは、弾く人が弾き易いよう、読譜し易いように、出版社が独自に表記を変えてしまったようです。
バッハがなぜ、ここだけ何か意味ありげな2+4の記譜をしたかは、バッハに聞く以外ないようです。
先生に見せて頂いたバッハ自身が書いた楽譜は、右手はト音記号でなく、ハ音記号で書かれています。
これも、このままではとても読み辛いので、いつの時代かにト音記号に書き直されたのでしょうね。
さて、もうひとつ今井先生から面白いことを伺いました。
バッハの時代のインクは酸性度が強く、紙が腐食されているそうです。
なので、楽譜を開いて空気にさらすと、空気中の酸素によってさらに酸性劣化がすすんでしまうので、気楽に閲覧できないそうです。
バッハより深刻なのはブラームスだそうで、彼はインクが沁み込みやすいとの理由で廉価な紙に記譜しました。
ブラームスの手書き楽譜の傷み具合が気になる所です。
楽譜についてあれやこれを書いてみました…。