2017.11.01
今日は、友人の詩吟のコンサートに行きました。
レッスンは五週目の火曜日でしたので、お休みでした。
コンサートは新橋の内幸町ホールで行われました。
Aさんは、私が大手の音楽教室に勤めていた頃からの友人ですので、もうウン十年の仲です。
Aさんは受付嬢、私はピアノの講師という立場でしたが、長年、公私共にお世話になり、今年も教室のクリスマス会で、お手伝いに来てくださいます。
現在の彼女は、詩吟で後進の指導にあたる他、朗読の勉強を続けていらっしゃいます。
教室がまだ、甲州街道沿いの店舗にあった頃、彼女に詩吟でゲスト出演していただいたことがありました。
その時は、「静夜思」という詩吟を、ピアノ伴奏で歌って頂きました。
普通、詩吟は尺八などで伴奏されていて、五線紙に書かれた伴奏譜などないので、Aさんから貸して頂いた音源から、イメージを膨らませて、ピアノ伴奏を考えました。
そもそも拍子もないので、五線紙に音符を書くときにいったい何拍子の楽譜を書けばよいのか…戸惑った思い出がありました。
ピアノと一番イメージが近い音色のお琴をイメージして、なんとか楽譜を書きました。
出来あっがて、Aさんと合わせてみると、やはり西洋音楽とは全く違う感覚に驚きました。
西洋音楽が何もかもかっちり…拍子、音程、音符の長さ等々…しているのに対し、邦楽は自然の流れに身をまかせて、息を合わせていくような感じとでもいうのでしょうか。
一小節に四分音符何個分弾いたら、はい次ね…とはいかず、歌い手と息をあわせながら音楽をつくっていく楽しさがありました。
その後、美術館で墨絵や焼き物の展覧会に行き、日本の文化そのものに、一瞬の美しさ、儚いものを愛でるようなところがある事に、あらためて気づきました。
西洋画が、絵具を重ねて作品を作り上げていくのに対し、書き直しが出来ない墨で描かれる絵。
窯の温度や、釉薬が作り出す焼き物の色、模様。
いわば人の手が届かない美しさ。
そこには、詩吟と通ずる、隙の無い、それでいて心地よい、美意識を感じました。
前置きが長くなりましたが、コンサートは満席状態でした。
Aさんからもチケットが完売してしまい、もう誰も入れない…という、嬉しい悲鳴を聞いていました。
3部構成のコンサートで、1部はAさんの朗読と詩吟、2部は舞とAさんの友人の詩吟、3部がAさんの詩吟でした。
Aさんの詩吟は、本当に素晴らしかったです。
友人だから…というわけでは無くて、彼女の吟には、心を打つ美しさがありました。
クリスマス会では、子供たちに朗読を聞かせてくれるそうです。
今から、私もワクワクしています!
★日記は10月31日ぶんです。