2017.10.06
肌寒い一日でした。
でも、教室はエアコン(冷房)無しにはレッスン出来ません。
ピアノを取り囲むスポットライトの熱により、常夏の教室です。
当教室は、常夏が一つの特徴(?)ですが、男の子の生徒さんが多めなのも特徴です。
一日に5人もの男の子がレッスンバック片手にお稽古に来る日もあります。
なぜ男の子が集まるか…。
その一つの理由は、窓からの景色にあるのかもしれません。
教室はつつじヶ丘駅のホームの真正面にあり、窓から京王線がよく見えます。
体験レッスンで教室に来る男の子のお子さんの多くは、吸い寄せられるように窓の方に行き、京王線を眺めています。
男の子は電車が好きな子が多いようです。
今日は、そんな鉄道ファン・京王線ファンの一人、小学校3年生のY君のレッスンがありました。
教室の窓は二重窓になっているので、外の音はほとんど聞こえません。
ただ楽典の問題を解いている時など、静まりかえっている時はかすかに京王線の走行音が聞こえてきます。
Y君の耳にもそれが聞こえたのでしょうか。
突然、電車の話を始めました。
「あそこのさ、踏切のランプが変わったの知ってる?」
最近踏切の傍まで行った事がないので、窓から見える仙川方面の踏切を確認していると「違うよ。そこじゃなくてあっち」と言いながら、調布方向を指さしています。
「そっちの方はめったに行かないから知らない」と答えると、Y君は何か書くものある?と言いました。
小さメモ用紙を渡すと、踏切の信号の絵を描きました。
そしてY君は「じゃあさ、ホームの音楽が変わったのは知ってる?」と続けました。
「あっ、それは知ってるよ。毎日京王線に乗っているから。」
…最近、つつじヶ丘駅は、「思い出のアルバム」がさかんに流れています…
近所のお寺の住職さんが「思い出のアルバム」を作曲したそうで、10月から列車接近音として導入されたそうです。
Y君はさらに電車の話を続けます。
Y君「京王線の新型車両見たことある?」
私 「知らない。いつ走っているの?」
Y君「いつかはわからないけど、特急とかだよ。シートの位置が…」
Y君の新型車両についての説明が続きます。
私 「へー、そうなんだ。よく知ってるね。京王線のこと。」
Y君「京王線に、都営新宿線が乗り入れてるでしょ。京王線に入ると、車体は新宿線でも運転手は京王線の人に変るんだよ。」
私「えーっ、そうなの。知らなかった。新宿駅に着くと京王線は京王線のホーム。新宿線はもっと深いところにある都営線のホームに入るよね。」
Y君「そうだよ。」
私「あれって、どこでトンネルが変わるんだろう。いつの間にか都営線は都営線の方に行くよね。」
Y君は先程のメモ用紙にトンネルと線路の絵を描きました。
「こっちに行くと京王線で、こっちに行くと都営新宿線のホームだよ。」
私「そんなになってんの?トンネルだけに暗くてわからないや。」
Y君「先頭車両に乗ればわかるよ!」
…どっちが先生だかわからなくなっているのでした。
では、困るので、ピアノのレッスンをしっかりしました。
Y君は最近ピアノの練習も頑張っているようです。
年末のクリスマス演奏会で、練習の成果が発揮できれば…と、思います。