2017.04.27
4月もあと少しです。
教室は7月の発表会に向けて、準備が進んでいます。
子供たちは、お友達が発表会で何を弾くのか気になるようです。
学校でも「発表会で何を弾くの?」とか「難しい曲で大変!」など、発表会の話題で話が弾んでいるようです。
発表会に向けて演奏する曲をじっくり仕上げていくことが、生徒さんの更なる上達、スキルアップにもつながると思います。
私も頑張って指導に励みたいと思います。
さて、今年発表会デビューする生徒さんが沢山いらっしゃいますが、Nちゃんもその一人。
発表会で弾く曲は、いつも弾いている曲よりも少し難しいので苦戦中です。
教室では顔を真っ赤にして、一生懸命弾けないところを練習をしています。
そんなNちゃんが、今日はかわいいインコのお人形を見せてくれました。
昔飼っていたセキセイインコを思い出してしまいました…。
さて、発表会に向けて頑張っているのは、高校生も同じです。
今日ラストの生徒さんは、今年高校生になったS君です。
中学時代は、ムーミンとカピバラを足したような感じ…と同級生に言われるほど、穏やかな雰囲気の少年です。
そのため発表会で弾く曲も、彼の雰囲気に合ったフォーレの短い曲を選びました。
S君も自分がイメージしやすい曲…と初めは喜んでいたのですが…。
その曲は、とても美しい主題が冒頭に現れて、途中からそのメロディーが複雑に変奏されていく曲で、S君は悪戦苦闘している真っ最中です。
今日も、音の間違え等を直しているうちに、S君も私もヘトヘトになってきました。
S君が「曲、替えましょうか?」と言うので、あと8小節くらい頑張って譜読みすれば、なんとかなるでしょう、発表会は7月末だし…と答えました。
するとS君が妙なことを言い出しました。
「まあ、大丈夫。自然に体が動くから…」
言葉の意味がわからなかったので、S君に聞き直しました。
彼曰く「自分は便利な脳をしていて、考えなくても勝手に体が動く」そうで、多分ピアノもいざとなれば弾けるようになる…ということを言いたかったのでしょう。
さらにS君は「僕は考えなくても、人と同じ行動ができる」と説明を加えました。
私は更に「???」となったので、
「それって、例えば横断歩道で赤信号で待っている時に、誰かが渡り出したら、つられて自分も渡り出すってこと?まだ赤信号なのに…」と質問しました。
するとS君が「そうです」と笑いながらこたえました。
「S君、それってただボーッとしているだけだから。勝手に脳が他人と同じ行動をさせてるんじゃあないから。」
S君は「あははは…。そうですね」と、また笑いました。
ムーミンとカピバラを合わせたような人…中学校のお友達の表現そのもののS君ですが、本当に危ないから外でボーッとするのだけは止めてほしいです。