2016.10.12
寒い一日でした。
急に寒くなったせいか、風邪をひいている生徒さんが急増しています。
咳が止まらない生徒さんが今日も何人いらっしゃいました。
今月から入会したMちゃんもその一人で、元気そうにしているのですがゴホゴホ咳が止まりません。
週末に向かって悪くならないと良いのですが…。
そんなMちゃんの前に来ているKちゃんはMちゃんの同級生です。
二人は同じ学校に通う一年生です。
クラスは違いますが、その小学校は一学年二クラスしかないので、お互いに何となく知っているのでは…。
と思っていたら、MちゃんはKちゃんのことを「知ってる!」と言い、Kちゃんは「知らない。」と言います。
そんな二人が今日は教室で初めて出会いました。
「こんにちは」もない微妙な雰囲気が漂う二人…。
お互いをまじまじと見ながら、Kちゃんは「(Mちゃんのことを)知らない」、Mちゃんは「しょっちゅう会ってるんだけど…」の会話(?)がやっと成立しました。
これからは学校で会ったら挨拶ぐらいはするのかな…。
Kちゃんが帰ったあと、Mちゃんは楽典の問題集を解きながら「Kちゃん、もうト音記号書ける?」と聞きました。
早くもライバル心が芽生えたようです。
お互いに良い刺激を受けながら、ピアノの練習を頑張って欲しいです。
今日最後の生徒さんなは大人の生徒さんです。
病院にお勤めのSさんは、最近健康には特に気をつかっています。
コレステロール高め、血管のプラーグが気になるお年頃のSさんは、お食事も自らを制するような…まるで修行僧のようなお食事を摂っています。
スマホ保存しているご自身作のお食事の画像を以前見せて頂きましたが、お魚と野菜中心の体に優しいお食事でした。
Sさんは少し早めに教室にいらっしゃっいました。
リュックサックから何やら小さな袋を出すと「これ僕は食べられないので…」と言いました。
それは黒糖ドーナツでした。
職場の方から沖縄のお土産で頂いたそうです。
ここ数ヶ月「甘断ち」をしているSさんには、もはや毒のように見える、美味しそうな「黒糖ドーナツ」を有難く頂きました。
Sさんはピアノの椅子に座ると、急に「ここ、風邪の感じがします…。僕わかるんですよね。」
今日はたしかに風邪ひきの生徒さんが多く、寒いので空気の入れ替えもしないままレッスンを続けているので、風邪のウイルスが室内を漂っているに違いません。
そういえば、私も喉がイガイガしてきたような感じが…。
Sさんの言葉を裏付けるように、少し前から喉に違和感を感じていました。
慌てて教室の窓を開けて、空気の入れ替えをしました。
防音上の問題から、窓を閉めなければピアノは弾けないので(たとえ目の前を走る京王線の音のほうが大きくても…)、Sさんは、鍵盤の上でエアピアノ風に指を動かしています。
冷たい風が吹着込む窓を背に、Sさんがポツリとつぶやきました。
「調布の皆さんに、僕の演奏を聞かせようかな…」
Sさんは鍵盤を軽く押しました。
「えっ。逆宣伝になるから、やめて下さい。」
と、私がひどいことを言っても、Sさんにかるーく受け流して頂けるのは、Sさんとの長い師弟関係のなせる技なんでしょうね。
それにしても、風邪のウイルスが分かるSさんの特殊能力凄いですね。
窓を開けて空気の入れ替えをして、うがいをしたら喉がすっきりしました。
風邪は早い対処が肝心のようです。
皆さんも室内の換気と、手洗いうがいで、感染症の冬を元気に過しましょう!