2021.03.22
ピアノは、鍵盤を押せば、音が出る楽器です。
曲の一つ一つの音を、ポツポツと、ただ考えずに、楽譜通りに弾いたとして、間違わなければそれで良いと、思う方もいるかもしれません。
しかし、それは、音楽ではありません。
管弦楽器や人の歌声の様に、呼吸を取り、
音から音の間のつながりや、休符の大切な間などを、深く感じてこそ、初めて、音楽を演奏するということになります。
幼児の生徒さんが、短い4小節の、片手の曲を、ピアノだけを弾いた場合と、歌詞や音名と一緒に、歌いながら弾いた場合では、後者の方が、断然に、表現が豊かな音に聴こえてきます。
それは、技術ではなく、音楽を、歌と連動して体から自然に感じて、弾いているからだと思われます。
導入の幼児の生徒さんには、
必ず、歌詞のついている教本で楽しい歌詞と、音名を声に出しながら弾く練習をします。
又、体の力を抜くこと(脱力)も、将来の上達に大切な事なのですが、歌を感じることで、息を吸う吐くなどの呼吸が、体や腕の脱力につながることになります。
ただ指先だけで、弾く事ではなく、表現豊かに弾けるために、幼いころからの、様々なアプローチのレッスンで、積み重ねで、身についていくものですから、この年齢頃の生徒さんには、先を急がず、以前から丁寧にレッスンを行っています。
ご家庭でも、ピアノの練習だけでなく、ご家族と音楽を楽しみ、美しい曲を、聴く機会をたくさん、作っていただくことが、表現豊かなピアノ演奏が出来るようにもなる事でしょう。
心の表現が出来る、歌心のある、演奏は、
曲の難易度が上がる、大人になればなるほど、出来難くなるものです。
生徒さん達が、音楽を、楽しみ、音やハーモニーの響きを美しいと感じる心を育てながら、
「うたうピアノ演奏」で豊かな表現が出来るような、お手伝いをしていきたいと思います。