2019.11.23
焼き菓子「フロランタン」の作り方を教えてもらったので、レシピ通りに作ってみました。
もちろん材料も分量も手順もその通りに作りました。美味しくできたのですが、いただいて食べたものとは違った食感の仕上がりです。
そこで材料は同じですが、分量と手順を少しアレンジしてもう一度作ってみるとイメージにかなり近づいた仕上がりになりました。
同じレシピでも作る人によって混ぜ具合が違っていたり、とろりとするまで混ぜると言ってもどれくらいがその人にとってのとろりなのかが違っていたりレシピには書ききれない微妙な違いがあるのでしょうね。
でもその加減の違いにセンスがでるのが面白い!
ピアノでも同じ楽譜(いくつもの版があれば尚更ですが)を弾いても弾く人によって音楽も音もそれぞれ違いがあります。元は同じ楽譜なのにです。
音楽には唯一の正解がある訳ではないので、どこを・どのように・どれくらい加減するのか見極めるには、豊富な知識と経験を積み重ねてセンスを磨いていくことが何より大事だと日々感じています。
でもその元になるのはやはり楽譜なのですね。
数年前に受講したセミナーで作曲家轟千尋先生がおっしゃった言葉を思い出しました。
「努力で感覚を磨く
=努力の元は楽譜を読むこと」
語り口はとても柔らかな轟先生ですが音楽に対する想いの熱さには並々ならぬものを感じさせる先生です。
改めてその言葉の意味の深さを考えさせられた1日でした。