2022.05.30
今日も暑かったですね。
すっかりエアコンの出番です。
コロナが始まってから、使わない時期が少なくなりました。(;´д`)トホホ
では、今日も脳と音楽について、お付き合いください。
多くのピアノ教室は(当教室でも)、ピアノレッスンを個人レッスンスタイルで行っています。
また、グループレッスンをやっているところもありますね。
それぞれにたくさんのメリットがあります。
・音楽グループの社会適応能力、特に共感や思いやりの気持ちが高く、他人の気持ちを理解して同じ気持ちになれる能力が高かった。
・グループで音楽を演奏する時に自分を制して周囲の音を聞き、また指揮者に注意を払い、その指示に従うなどの行動が、実際には意思決定能力や将来を考える計画性といった能力までも養っている。
<実験結果>
【前頭葉も優れていた】
・前頭葉は認知機能を受け持つ
・認知機能とは、記憶、思考、理解、計算、学習、言語、判断、計画、感情のコントロールなどの知的な能力。
・人が社会的、自律的創造的な活動を行うのに非常な重要な機能とされている音楽トレーニングは脳の構造的な発達を形成する
・ピアノ個人レッスンで脳構造が変化し音楽的に関連する運動能力と聴覚能力が発達する
それとは別に、ピアノ個人レッスンでは、脳構造に変化が!
その研究が、
Musical Training Shapes Structural Brain Development
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2996392/
「音楽のトレーニングは脳の構造的な発達を形成する」
です。
「楽器」グループは・・・ピアノ個人レッスン
15人の子供で構成され、毎週30分キーボードの個人レッスンを開始し、15か月間レッスンを継続しました。
「比較対象」グループは・・・楽器のグループレッスン
この15か月の期間中に楽器のレッスンを受けなかったが、週に40分間、学校での音楽のグループ・レッスンに参加した16人の子供で構成されました。
授業の中で歌、ドラム、ベルなどを体験しました。
<2つのグループの比較観察>
6から7歳の音楽経験がない子供たち
15ヶ月レッスン
①ピアノ個人レッスン
②音楽全般のグループレッスン(歌、ドラム、ベル)
<15カ月間のピアノ個人レッスンで比較グループより向上した脳部位>
・脳全体の体積増加率
・小脳:運動機能領域
・前頭葉:認知機能、実行機能を司る
・側頭葉:聴覚、言語、ワーキングメモリなど
・脳梁:脳内の情報伝達了と速度が増す=ピアノは両手を使い左右の大脳間で情報が大量に行き交うために太くなると考えられている
・帯状皮質領域(行動、結果のモニタリング及び評価を次の行動につなげる意思決定過程に関与する場所) =楽譜を読むことを学び、音楽をその感情的な内容に関連付けることで養われるから
脳の部位で様々な違いが・・・
音楽のトレーニングもグループレッスン、個人レッスン、それぞれにメリットがあるんですね。
いろんな実験をして下さった先生方のおかげで、私たちも知ることができて嬉しいです。