2022.05.26
今日も暑かったですね。
もしあなたが、お子さんにピアノを習わせたいとお思いなら・・・
ぜひ、知っていただきたい脳のことを書いています。
前回のトピックスで、音楽のトレーニングと IQ の関係性について書かせていただきましたが、
前回取り上げた研究では、実行機能についても触れており、音楽のトレーニングは、 実行機能 にもいい影響が出ているとのこと。
実行機能とは、行動、思考、感情を制御する 能力で、脳の前方に位置する前頭前野を含む神経機構と関係しています。
認知機能とは・・・
外からの刺激に対して、記憶、思考、計算、学習、理解、言語、判断などをする知的な能力
実行機能/遂行機能・・・
認知したのちに課題とはの遂行に際し、課題ルールの維持や変更、情報の更新を行うことで思考や行動を制御する高度な認知機能
私たちには、繰り返し練習することで身につくコアな力が必要なのです。
科学的に、このスキルは、実行機能または自己制御能力と呼ばれ、重要なことに集中し計画を立て、目標を達成することを助けてくれます。
(ピアノレッスンでは、楽しみながら繰り返し練習していきますね)
これによって私たちは生活で起こる様々な事に対応しながら間違うことなく生きていくことができるのです。
また、このスキルは私たちの衝動的な行動を抑え、必要な時に方向性を正してくれます。
衝動的な行動を抑える力は、音楽トレーニングを受けた子のマシュマロテストでも実証されており、幼少期を通して複雑な神経回路が構築され、脳の様々な領域に広がることにより、私たちのコアなる力が発揮できるようになります。
使えば使うほど神経のつながりは強力で迅速なものになります。
だから練習がとても大切なのです。
(みんな、わかるかな~~)
音楽トレーニングで脳の構造が変わり、子供の時にコアとなる力を身につけることはその後の人生に強固な基礎を与えてくれます。
おまけ・・・
ちょっと音楽の専門的なお話しです。
先ほどの論文の翻訳を引用すると(翻訳:バイオラ大学 ピアノ教育学講師 河村まなみ先生)
音楽トレー ニングは、複数の認知機能と基礎となるニューラルネットワーク(神経回路網)を利用する多感覚体験です。
実際、ポリフォニックな音楽を読んだり、聞いたり、理解したり、演奏したりするには、音とリズムの同時処理、高次の知覚処理、細かい感覚運動がすべて総合的に、同時にスム ーズに行われることが必要です(Münteet al。、2002より)。
長期的な音楽トレーニングは、これらす べての機能を日常的に取り入れてトレーニングするため、ミュージシャンは音楽関連の能力だけ でなく、関連脳作用全般のスキルも向上させるようです。
従って、ミュージシャンは、音楽の複雑な規則性と非規則性などを感知する聴覚と生産能力に優れているということが分かっています。
ぜひ、お子さんにピアノで繰り返し練習することで身につくコアな力を
「やりたくないことをする力」をも、身に付けさせたいですね。
音楽でいろんな力をつけましょう。
その力がピアノでつくなら、一石二鳥どころか、一石十鳥?くらいかもしれませんね。