2017.01.16
私は、生徒さんの良い所や感性を大切に育てていきたいと思っています。
先日のレッスンで、ある生徒さんが楽譜の中にスラーとスタッカートが書いてあることに気が付きました。
「先生、スラーはお友達と手を繋いでる感じ?」
私は、素晴らしいイメージだと思って「じゃあ、スタッカートは?」と聞いてみました。
すると、「ジャンプしてる!」と言って踊り出しました。
私は、生徒さんの動きに合わせてスラーとスタッカートのリズムを組み合わせてピアノを弾きました。
私は、スラーとスタッカートの違いをイメージして体感して理解をできたことに「やった!」と言う思いになりました。
この生徒さんは年中さんの頃からレッスンをしていますが、とても自由奔放で好奇心旺盛な子どもさんでした。
レッスンをしていても、すぐに違うことに興味が湧いてピアノに集中できませんでした。
私は、そんな自由な所は止めさせてはいけない大事な感性だと思ってレッスンをしました。
楽器が叩きたい時はリズム活動をしたり、踊りたい時はピアノに合わせて身体活動をしたり、ピアノの下に隠れたい時はピアノで強弱を表現して弾かせたりしました。
生徒さんは楽しくレッスンをしていましたが、お母さまは複雑なお気持ちもあったようです。
私は、生徒さんの自由奔放な部分も大切にしながら教材に向かわせるようにしました。
お母さまと密に連絡を取りながら、レッスン内容を工夫して生徒さんと向き合ってきました。
今では、けじめを持ってピアノに向かえています。
レッスン中に違う活動になることはなくなりました。
しかし、今度は生徒さんの良い所は生かせているのか心配な気持ちもありました。
それが、スラーとスタッカートの捉え方を生徒さんの自由な感性で理解をしたのです。
私は、幼い頃に自由にのびのびとレッスンをしたことと、けじめを持ってレッスンをしたことの両方が生きていると実感しました。
「自分らしさ」それは将来のピアノ演奏に必ず良い影響をもたらします。
皆が、同じような演奏をするのは面白くありません。
自分を表現できる生徒さんに育てることが大切だと考えています。