2015.02.17
ブルグミュラー25の練習曲。
大好きな1冊です。
ブルグミュラーはドイツで生まれ、
26歳頃からはパリで活動していたそうです。
そのためか、この曲集のタイトルはフランス語で書かれています。
私達の目にする教材には日本語で訳したタイトルがつけられていますが
その中で「12番 別れ」はその昔「さようなら」と表記されていました。
かすかな不安がよぎるような始まりに、続く衝撃的な和音。
そのイントロダクションから引き継がれる、はやる気持ちの表れのような三連符。
そして決別のような終わり。
子供ながらにただならぬ気配を感じていたのを覚えています。
この「Adieu(アデュー)」に含まれる「デュー」は
もともと「神」を意味します。
ですから
「神様のもとで会いましょう」→「二度と会うことがない(かもしれない)別れ」
となるわけです。
永遠の別れ、その決意の曲なのでしょう。
みなさんならどんな別れを想像しますか。
ちなみに、日本語の「さようなら」の語源は「左様ならば」。
つまり、「そのようなことならば(おいとまいたしましょう)」だそうです。
奥ゆかしいですね。