2012.09.20
いつもお母さんの車でピアノレッスンの送り迎えしてもらっている9歳のYちゃん。
今日は、入ってきたときに感じた、駆け足で来たような弾んだ息。
よく聴くと、お母さんが熱で来られないから1人で自転車で来た、という。
近くではない。大人でもちょっとした距離だ。
さぞかしお母さんは心配したことだろう。
だから、もうあまり見かけなくなった公衆電話で帰り道に電話するようにと、
小銭がいっぱいはいったお財布ももたせていた。
私も何だか胸がいっぱいになった。
でも、本人は嬉しそう。
来た道のりを頬を少し紅潮させて、キラキラした目で話してくれた。
レッスンで弾く腕づかいも、いつもより柔軟に聴き入れてどんどん素敵になる。
曲のイメージを話しあうときの態勢も、いつもより真剣だった。
ほんのちょっと、ほんのわずかなことだけれども、成長を感じずにはいられないYちゃんとのレッスンだった。
「毎日コツコツ練習してるねん。一回は5分くらいで短いねんけど、何回もするねんっ♪」と誇らしげに話してくれる様子にも、1年半前にレッスンに来た頃から大きく大きく変わったように思う。
ピアノのおかげで、こんな幸せを私ももらっている。
そう感じるたびに、私も“成長するちょっとした瞬間”を迎えているのかな。
さぁ、明日からもみんなの成長を見届けよう。
そして、これからご縁があってフェリーチェにやってくるこどもたちを楽しみに待っています。