2016.04.20
レッスンしていて、
ふとひらめくことって時々あります。
それは、
その生徒さんがいい練習をしてきているときに
多いかな?
その曲は、もう何度も教えたことのある曲で、
新しい発見はなさそうに思えていたとしても、
その弾き手がいい練習をしてきたときに、
こちらがインスパイアされる、という感じでしょうか。
すると、さらによくなる何かが見えてきて、
上達の糸口を新たにレッスンしてあげられる、
といういい循環が出来上がります。
いい演奏って?
これは、聴いて感じてみないことには言葉で説明するのは難しいですよね。
体験レッスンに来た生徒さんとお母さんに、その違いを聴き比べてもらうと
いいものと、そうでないものの違いは、未経験の方でもすぐにわかります。
では、いい演奏は何が違うのか?
テクニック的なことを含めた色々がたくさんあるけれど、
本当にいい演奏には“心”がありますね。
心と言うのはありきたり過ぎるけれど、
“弾き手の意識”がちゃんとそこにある、と言ってもいいでしょう。
ピアノに対する、曲に対する真摯な心、意識がそこにある。
それがこちらに伝わる演奏が、本当にいいと思えるピアノです。
心?意識?それはどこからくるの?
あえてわかりやすく言うなら、“集中”というものと、すごく似ている、かも。
集中していないなら、心はそこにないでしょう。
意識もないですよね。
漠然としていますが、そういうことです。
ミスするとかしないとか、それだけじゃない。
意識をしっかりこっちに向けて、一生懸命ピアノに向かってください。
それがあなたを進化させてくれますよ♬
こうした感性は、成長とともに誰でも自然と感じていくもの、と私は思ってました。
でも、ずっとずっと昔、小4の引き継いだ生徒さんのよってそれは覆りました。
曲は,長調と短調があり明らかに長調は明るく、短調は暗い。
しかし、彼女の演奏は短調の曲がどうもおかしい。
ねぇ、この曲ってどんな感じがする?
「え?」かなーりびっくりした顔で固まっています。
どうも、ピアノを弾く時に、これはどんな曲かと考えたことがなかったらしいです。
じゃあ、明るい?暗い?
「んーと・・・・明るい?」
・・・・・・・今度は固まったのは私の方。さてと、どうしようか。。。。。
今まで音符を正確に弾くことがピアノを弾くこと、と思ってたならムリはない、のか?
感じることを知らなかったら、聴き手に伝えるいい演奏にはなりません。
小さなうちは、練習曲はほとんど明るいものが多いです。
進度に従ってだんだんいろんな雰囲気の曲が出てくるけれど、
感じる力は素質じゃなく、そういう気づきを与える指導が欠かせません。
そしてそこには、感性、心、意識が必要です。
その曲をその曲らしく表現することを目指して、みんながんばろうね♪