2015.11.21
ひと通り楽譜が読めて弾けて、
レベルが上がってきたら、
表題のある曲はそのイメージで仕上げていきましょう。
このフレーズはどんな感じかな?
それに合う音色はどんな音かな?
レガートやスタッカートはどんなふうに弾こうかな?・・・
いろいろやってほしいことが出てきます。
そうそう。
ピアノを弾き始めのころから、音の出し方にも気を付けて。
音の出し方って?
うーん、それは文章じゃ難しいけれど、レッスンでは教えています。
何気なく音が出せる楽器、それがピアノだからこそ、
ミスなく音が出せればいいということではありません。
たった一音弾くにも、よくない出し方ってあるもんですよ。
まだ曲を弾けなくても音は出せる。
だからこそ、
弾いて聴かせ、感じさせ、いい弾き方を教えていきます。
いい出し方を身に着けてしまえばどうってことはないのだから、
逸れこそ最初が肝心。
そうして表現することにも目を向けていきます。
その曲をどう弾くか?
その曲をどう表現するか?
あなたはどんなふうに感じるの?
あなたはどんなふうに弾きたいかな?
いくつか考えられる弾き方を弾いて聴かせ、
どっちが好きか、どっちがいいか、考えさせながら曲を進めていきます。
お子さんによってその答えは変わってくるけれど、
なんていうのか、“自分の演奏”にしていく第一歩と言えるかもしれませんね。
そういえば先日の日曜日、東北青少年音楽コンクール入賞者演奏会がありました。
さすがにレベルが高く、
違う奏者が同じ曲を弾くこともあり、いい勉強にもなった一日でしたが、
うちの生徒さんも何人か出演し、
そのお礼にお母様がお見えになって感想をうかがうことができました。
「同じ曲でも弾き方が全然違ってくるんですね。びっくりしました」
「うちの子と同じ曲を弾いたお子さんがいて、どこがどう違うんでしょうか?」
何人かのお母様が同じことをおっしゃっていました。
テンポは、
曲にふさわしいものの中での範囲内なら早めでもゆったりめでもいいんですよ。
表現は、
楽譜をどう読み取るか、どう感じるかによって変わってくるんですよ。
だけど、
音色の良さはどうしても譲れません。
どんなにノーミスで速くても、いい音じゃなければダメなんです。
聴き比べると感じませんか?いい音かそうでないか・・・
音色ばかりは、聴いて感じていくしかないですが、
こうしてほかの方の演奏を聴くと色々思うことや感じることが出てくるでしょう。
でも、何か軸となるものがなければ気づけないし感じられないんですよね。
みんなのベースを作りながら、いいもの目指してがんばっていきましょう♬