2015.03.14
初心者の生徒さんたちは、
まず楽譜の理解=おんぷ読みから
スタートします。
楽譜が読めるかどうかというのは、
非常に大きなポイントで、
習っていてもなかなか弾けないという場合、
おんぷが読めないから、というのが筆頭理由と言ってもいいほど。
だから、
まずは読符力をつけ、だんだん読譜力まで養っていけるように指導します。
おんぷが読めたら、指を使って音を出します。
そのときは、指の形に注意しながら、“いい音で”弾いていきます。
いい音、というのは言葉じゃ説明しきれないけれど、
悪い音、というのはわかりやすい。
ガンガン弾いたり、耳にぶつかったりする音はダメ。
そんなことからピアノのレッスンを進めていくわけですが、
小さな子供たちの脳は、楽譜を読むときもピアノを弾く時も、
それは忙しく働いているのです。
おんぷを読むために考えたり、
指を動かすために指に指令を出したり・・・本当に脳を使います。
指は体の外に出た脳である、と言ったのは、哲学者カントだったか・・・?
それだけに、弾くということは指だけじゃなく脳もかなり使っています。
そうやってだんだん子どもたちが成長するとともに、曲のレベルも上がっていきます。
集中してしっかり脳を使って読譜し、音にし、表現もさらに高度になり・・・
曲の背景、作曲者の気持ちなどを考え、そこからイメージを導きながら
自分の音楽・ピアノを創っていくのです。
曲からイメージしたり想像したり、というのは、
子どもの成長にとっても大事ですね。
昨今のいじめや少年犯罪は、想像力欠如を思わせます。
相手の痛みや傷つく心を想像できないのです。
子どもを育てることは、社会的にも適応できて自立していくように育てること。
そのとき、
知性や感性が、よい方向に向いて伸びていくことが大事です。
おとなたちは子どもに対して、
常に健やかな方向を指し、健やかな感覚で接していかなくてはなりませんね。
レッスンでピアノだけを学ぶのでなく、
あなたはあなたの“知”を創り、脳を耕していくという意識を持ちましょう♬