2015.02.24
ピアノを習うなら、
ピアノだけじゃなく能力も伸びるように__
それが私のスタンスです。
レッスンすることで、
考える力や根気、集中力が育っていくようにと、
いつもそう考えながら指導しています。
そういった中で、時々短期記憶について考えます。
短期記憶とはワーキングメモリーとも言って、
たとえば、
「電話番号は933の3699です」と言われたら、
それをそのまま覚えてダイヤルできるくらいの記憶をすること、かな。
それは時間とともに忘れてしまうけれど、その時だけは覚えていられるもの。
これを何度も繰り返し覚えれば長期記憶となり、知識として有効になります。
この短期記憶と言うのは、ちょっとした仕事や家事などでもよく使っています。
隣の部屋から辞書とペンを持ってくる、というのも、
卵と牛乳を買ってくる、というのも、
82円切手を5枚買う、というのも、
メモしなくても覚えておけるもの、それが短期記憶。
さて、ピアノを練習するときに、この短期記憶はよく使われています。
短いフレーズを覚えて弾けるようにするというのは最も顕著なそれですね。
レッスンでは子どもたちに、
短期記憶をよく活用させ、それを使ってできるようにしていくという作業が、
いわゆる練習と言われるものです。
短いフレーズならレッスンの中で十分マスターできます。
それがつながり増えていくと1曲になり、仕上がっていくわけです。
ですが、
短い内容だとしても、覚える気がなければうまくいきません。
そこで先生は考えます。
「たったこれだけでいいから、今何度も練習して上手にしちゃおう!」
「覚えようとがんばってみようよ!」
わかりきったことでも言語化すると、子どもはなんとなくそんな気になって、
「じゃあ、こんな少しだけならやってみようかな」と思って、
ちょっとの頑張りができるようになるのです。
がんばることはむずかしい。
とくに、一人だと挫けやすい。
でも、先生と一緒に、ゆっくりとあなたのペースでがんばる癖をつけていきましょう♬