2014.05.05
人が生まれながらに
『自己実現』
『無条件の愛情』
それに加えて
『表現を求める』という衝動をもっています。
表現を求める衝動とは、
絵や文を書いたり、写真を撮ったり、もっとも簡単なのはおしゃべりをすることも
自分を表現することになります。
自分の気持ちや考えを表現したいと思うのはごく自然なことです。
たとえば、思っていることをそのまま言えないこと、ありますよね。
そのまま言ったら角が立つからとか、
言いたいことをどう表現したらいいのかわからないとか、
発声ができなくて声に出せないとか、そういったことです。
そんなとき、自分の言いたいことを代弁してもらうと
それで気が済んだり、ストレスがなくなったりします。
自己実現の疑似体験のようなもので、
スポーツ選手の活躍を自分のことのように感じて一喜一憂したり、
毒舌キャラのタレントの発言を支持したりすることは
自分の表現したいことを代弁してくれているからということでしょう。
自己実現、無条件の愛情、表現することなど、
人は誰でも心の奥底に“理解してほしい”という気持ちがあるのです。
そしてそれらは人間の根底でつながっているような気がしませんか。
自分の力を伸ばし成長したい、表現したい、
愛情を持ってそういったことに協力し支えてほしい___
子どもは、人は、意識・無意識にそういった思いを抱えて生きているのですね。
カウンセリングの勉強をしながら、
ピアノのレッスンはそれらの全部に関係していると常々思っていました。
多人数で得られるものもあるが、
1対1という個人レッスンでしか得られないものがある。
それは成長期の子どもにとって、思いのほか大きな何かがある。
自分一人だけにカスタマイズされるという価値は、
目に見えない心の奥底にそそぐ何かがある・・・
どうぞみなさま、お子さんの無意識の存在を忘れないでください。
心のフィルターをろ過して、愛情や非愛情が蓄積されていくということを
私たちおとなは忘れないようにしていかなければいけませんね。