2019.01.28
コンクールの課題曲であっても、
ふだんのテキストであっても、
その曲を弾くことでぐっと伸びることがあります。
なんとなく生徒のやる気が出て、
練習熱心になったり、好んで弾く回数が増えたり、
気持ちがピアノにしっかり向かっている、そんな感じになるのです。
意識が曲に向かっているから、もちろんそのピアノはいい内容になり、
レッスンでさらに高みを教えると、それもすんなり吸収していく。
とてもいい循環がうまれますね。
まるでその楽曲が、生徒の実力を育てるかのよう。
こういう瞬間が、どの生徒にもあります。
それを見逃さずにキャッチし、そこからレッスンを展開していくと、
それはもう、とても気持ちのいい時間になります。
これは、ある程度進んだ段階だとかなりの人が経験しているみたい。
こうなると、いい手ごたえを感じて、すいすいと伸びていくのです。
どうやったらこうなるか?
それは私にもわからないけど、
気持ちと曲がしっくりきたときに起きやすいみたい。
レパートリーを広げていこうかと提案し、数冊から選びながら指導していると
色んな楽曲に触れるチャンスも広がり、そのなかで触発されていくみたいですね。
中高生の先輩たちを見て、小さい子たちは大きな憧れを抱くでしょう。
「わたしもあの曲を弾けるようになりたい!」
「いつかわたしもあんなふうになれるかな?」
なれますよ!まちがいなく。
先生も子どもの時に思いました。
‘エリーゼのために’が弾けたらどんなにいいだろう。
‘子犬のワルツ’が弾けたらどんな気持ちだろう。
‘幻想即興曲’が弾けたら、‘英雄ポロネーズ’が弾けたら・・・・・・
だからみんなの気持ちがよーくわかるの。
必ず弾けますよ!
だから、今の曲をしっかりがんばろうね♬
ピアノはまず、自分のために弾きます。弾けるようになったら嬉しいものね。
そしていつの間にか、誰かに聞いてほしくなります。
この曲、どう?いいよね?って共感と称賛がほしくなって。
ピアノを弾くと誰かが喜んでくれる。だからいい演奏ができるようになりたい。
ピアノっていいよね。ピアノが弾けるって嬉しいよね。。。
子どもの頃に思ってた気持ちを、おとなになるにつれて忘れそうだけど、
先生は時々思い出して、みんなを見ています。
先生も子どもの頃、この曲が好きだったの。
こっちはむずかしくて少し自信がなかったのよね。
でも、新しい曲の題名を見ると、わーなんかキレイって思って嬉しくなったりもしたの。
先生もむかしは子供だった。
だからみんなの気持ちがわかるよ。
気が向かないときもあるし、ついさぼっちゃうこともよーく知ってるよ。
でも誰でもそうだから気にしないでね。
レッスンで先生とピアノに向かってるとやれるでしょ?
だからみーんな大丈夫だよ♪