2018.11.28
小さなお子さんの練習を、
おうちの方が見てあげるとき、
弾く早さはゆっくりめで、
弾く音は少々弱めで、全然大丈夫ですよ。
おとなの感覚で求めないほうがいいこと、
それが早さと音の大きさと言えるかも。
ゆったり弾くことで、
子どもに無理をかけなかったり、ミスしないことだけを目指したりしないために、
テンポはゆっくりめでいいのです。
音価というものがあるのですが、
特に四分音符で十分な音価を持たせることは基本的な要素。
その感覚のためにも早くないように気をつけるといいですよ。
また、
音の大きさも、しっかり弾いたほうがいいような気がしますが、
そうすることで音色の良さが損なわれたり、指のフォームが崩れたり、
表現につながらなかったり、脱力できなくなったりなど、
これは想像以上に弊害が出やすいのです。
音の出し方は言葉じゃ説明しきれないけれど、
レッスンの時には必ずその点は修正しながら指導しているので、
大きくしっかり、というのは目指さなくて大丈夫ですよ。
テンポも音の大きさも、
身体が育てば、ムリなく自然にちゃんといいものになります。
手指や感覚的なことも、レッスンが進むにつれてちょうどよくなっていきます。
子どもは成長途中で、進化の途中です。
最初から完成品を求めなくても全然心配ないですよ。
レッスンで習ったことを自宅で復習する。直されたことを直す。
それだけで十分!
子どもの横に並んで、一緒にその進化をにつきあって行くことで、
ピアノは上手になっていきますよ♬
浜松国際ピアノコンクールで牛田智大くんが2位入賞、おめでとうございます!
優勝じゃないことでがっかりしているかもしれませんが、
彼は必ず世の中に出てくるピアニストになりますからだいじょうぶ。
演奏の良しあしは、
聴く人の共感をどれだけ得られるかに尽きるところがありますが、
彼ならそれが十分できるピアニスト。もちろんピアニスティックな実力もある。
正直言って、その演奏を楽しみな気持ちで聴けそうというのは、なかなか…
牛田君の演奏は、いろんなトライもあって新鮮さもあるけれど、
何より心に語りかけてくる何かがある。心に迫ってくるものがある。
そういえば9月末のリサイタルプログラムと、今月のコンクール曲目は、
全然重なってなかったみたい。
実力の深さと余裕があるんですね♪