2018.05.07
集中するには、
機嫌や体調がわるいとダメだし、
すなおさがないと伸びていかないし、
という話をしてきましたが、
生徒さんの様子を見ていて思いますが、
それほど気が向かなくても、
のんびり無理せずにピアノに向かわせていると、
いつのまにか気持ちがピアノに向かうようになるんですよね。
レッスンに来て、
ちょっと疲れているかもとか、やる気になってなさそうとか、練習してないのと言うとき、
そんなとき私は、
「じゃあ、この1段めの右手だけ弾こうか。ゆーっくりね」
すると不思議。
最初はのんびりした様子だったけど、時間がたつにつれ、目がくっきりしてくる。
こうなるとあとはどうってことありません。
これくらいにしとく?と声をかけると、
「だいじょうぶ。もっとやってみる!」
生気が戻ってくるというのかな?意識が覚醒してきたかのよう。
穏やかな笑顔で帰っていきます。
これを自宅でやるのは難しいかもですね。
お母さんたちが、早く練習しなさいというのはムリもないし、
いやいやピアノに向かうこともあるでしょう。
私も、自分の娘にはそうでした!
ピアノがきらいになるのは、うまく弾けないからだし、叱られるから。
おうちでは叱らずに、
生活時間の中に練習をうまく組み込んでほしいと思っています。
注意や難しいところは先生の担当、
お母さん方は、練習しやすい環境を作り、励まして褒める係を。
お母さんにピアノ経験がないほうが意外なほどうまくいてことが多いのは、
おそらく
「先生がこんなふうに練習しなさいって言ったの?じゃあそうやったら?」
ということではないかと思います。
ピアノ経験があると、良かれと思ってお子さんにアドバイスしたくなりますが、
私の指導と正反対のことがとても多いのです。
自分のやり方考え方をお子さんにさせると思いますが、
それはお子さんを支配下に置くことになりやすく、
思春期になった時お子さんの反抗心が出やすいことも多いので、
ピアノに関してはほどほどのかかわりが望ましいです。
私は生徒たちに、
集中しようとすること、努力しようとすること、考えようとすることを指導しています。
その指導を生かせるように、ご家庭でのピアノはお子さん主導で。
「どんなふうに練習するの?」
「どこを直せばいいの?」
「何時なったら練習する?」
お子さんに穏やかに声をかけて、集中力を養って行ってくださいね♬
カワイコンクール東北大会があり、入賞したらメールしてねとお伝えしていますが、
報告のメールをくださるお母様方もいらして、その中のおひとりが、
「ここまで仕上げて下さってありがとうございました」
お若いお母様なのに、私は感心しましたね。
ここまで仕上げられたのかということに気づいたのは、
母親としての視点を越えており、お子さんのピアノを俯瞰して見ている証拠。
その気づきや視野の広さは、お子さんの強いサポートになるだろうと思いました♪