2016.02.07
「先生、覚えて頂いてますか?」
フト、外でそう呼び止められました。
正直、その女性のお顔から、
すぐに思い出すことはできす、
傍にいた2人の兄妹を見て気づきました。
「あの時は本当にありがとうございました。
お時間頂いたのに、レッスンに行けず…」
そう、数年前に幼稚園児の兄と
まだ未就園児だったような妹
2人揃って体験レッスンに来てくれました。
お母さんは
妹ちゃんにピアノを習わせたくて
お兄ちゃんは付き添いみたいな感じで。
でも、見ていたお兄ちゃん、
やりたくなってしまって、一緒に体験。
お母さんに連れて来られ妹と
やりたいと感じて向かった兄。
年齢の差も多少はあったかもしれませんが、
私はお母さんに
お兄ちゃんだけの入会を案内しました。
妹ちゃんは、もう少し様子見ながら決めてもいいとアドバイスしました。
その後、ご連絡を頂き、
お兄ちゃんがお友達と同じピアノ教室に通いたいと言ってるから…
ということで、そこで
兄妹の両方を受け入れてくれると言われたから
ということで、
そちらの教室に入会されたという
大変ご丁寧なお手紙を頂いたので、
とても印象に残っていました。
その時、とても良かったと思った事を覚えています。
もちろん、入会に繋がらなかった事は
仕事として不利益になりました。
でも、私は情けない事に
やる気の見えない幼い子を
やる気にさせてあげられるタイプの指導法を
身に付けていないと自負していたので
受け入れ可能な先生が見つかったことは、
その子にとって本当に良かったと思いました。
お兄ちゃんのレッスンはしたいな〜と
思いましたが。
そして、そんな私にお声掛けくださったお母さん、
少し話をすると、
お兄ちゃんは頑張って、
そして楽しくピアノを続けていると。
しかし妹ちゃんはすぐに辞めてしまったと。
お母さんは、とても私に感謝してくださっていました。
体験レッスンの後に頂いたお断りのお手紙でも
それはとても感じていました。
「入会はしないけど、
先生にお会いできて本当に良かった」
そんなご家族に出会えた事、
入会頂けなかったのに、
私の自信に繋がりました。
そして、
数年経っているにも関わらず
声をかけて頂けたこと、
本当に嬉しく思いました。