わきやまピアノ教室

あるコンサートへ出演した我が息子。
出演者受付を済ませて、
「楽屋へどうぞ」と言われたので
私も一緒に行こうとすると、
「出演者の方だけどうぞ」と。
「この子だけでですか？」と聞き返したら
「はい、みんな行ってますよ」と。

周りを見ると、確かに子供だけで
スタスタ向かっている子がチラホラ。

「2年生だよね？行けるよね？」
そう受付に背中を押されるも、
息子はしっかり断言
「僕、1人じゃ行かない！」

こんな我が子を、
エライ！と褒める私は
過保護なんでしょうか？
周りがどうであれ、
自分は1人では行かないと言えること
立派だと思ったんです。

受付の方、
「みんな1人で行ってますけど…
じゃあ、まぁ、一緒にどうぞ」と、渋々。

ありがとうございます。
とお礼を伝えて一緒に楽屋へ向かいました。

楽屋に行くと、
数名の出演者達が待機していました。
みんな、1人で来たんだ…
そして、1人でここで不安と闘ってるんだ…
と思うと、
本番前にそんな試練いるか？？と。

いや、確かに必要な試練かもしれません。
でも、
その事に神経すり減らして
本番前に集中できなくて、
演奏に影響したら？
それ自体も試練？
成長に繋がる一歩？

かも、しれません。

でも、私はとても残念な気がしました。
○歳だからとか
○年生だからという基準で話されるのって
学校だけで十分なのでは？

子供にはそれぞれの成長スピードがあります。
得意なこと、苦手なことがあります。

うちの子はピアノは得意なのかもしれません。
(特別上手いワケではないけれど、
努力することが得意なんだと思います)
でも、
初めての環境や状況に
対応できる力を持っていません。
不安になり、トイレを往復します。
往復し過ぎて迷子になります。
愛用のタオルを握り締めて、
「これからどうするの？
何時になったら何するの？」と
聞きまくります。
そして時計を睨めつけて、
予定時刻を1分でも過ぎると
自分が聞き逃したのではないかと
またソワソワとしてしまいます。

そういう状況に
何歳になったら、
何年生になったら対応できるようになるか
親の私でもわかりません。
きっと、何度もそういう場面に出会い、
自信が持てたら
できるようになるのかもしれません。
その自信を持たせる為に、
1人にさせたくないと、
出来たこと１つずつを丁寧に褒めて
自信に繋げてやりたいと思うのです。

やはり過保護でしょうか。

そんな息子を
1歳から知ってくれている先生が
早々に息子の楽屋に来てくれました。
「大丈夫じゃないかもと思って」。
本当にありがたい。
不安がる息子に何度も何度も同じ話を
初めて話すかのようにしてくださり、
出来る限り傍にいるからと
おっしゃってくださったことに安心したのか、
私とやっとバイバイできました。


私も教室で
本当に色んなタイプの生徒さんと出会います。

4歳でひらがなの読み書きが出来る子、
5歳でやっとひらがなが読める子、
すごい漢字を知っている1年生、
音符は読めるけど漢字は読めない2年生。

色々でいいんじゃないでしょうか。
色々で当たり前なんじゃないでしょうか。

ましてや物理的なことではなく
メンタル面で言えば、
100人いたら100の想いがあるはず。

それはすべて承認でいいはず。


息子を理解してくださる先生のおかげで
立派な演奏をしてくれた息子。
ピアノ嫌いにも
本番恐怖症にもならず
「またコンサート出たい」と言ってくれるのは
全て先生のおかげだと思います。


そんな息子と
傍にいてくださった先生を見ていて
改めて
個人を大切にしたレッスンを
行っていきたいと感じました。



わきやまピアノ教室
http://www.wkwkmusic.com

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