2016.02.29
2月27日(土)に県立美術館へ行ってきました。
私が障がいを持った生徒を教え始めたのは、もう20年ほど前、Nさんとの出会いでした。お母さまが前向きな方で、今でもいろいろなこと(書道・絵画・太鼓など)に取り組ませていらっしゃいます。
それまで障がい者とのかかわりがまったくなかったため、初めはどう指導すればいいのかと悩んだこともありましたが、Nさんの笑顔は天使のようで少しづつ楽しめるようになりました。今は、楽譜にドレミをふり、ドレミのシールを貼った鍵盤で自分の好きな曲を弾いて楽しんでいます。
数年して、Tさんが入学しました。お互いの努力の甲斐もあり、お母様も驚いていらっしゃいましたが、なんとか楽譜を読みつつ一人で弾けるようになりました。お父様の転勤で、2,3年ほどのおつきあいでした。
そして、10年ほど前に、Nさんの紹介でお友達のMさんが入学しました。もう20歳をこえていたMさんは、小さい頃にもピアノを習ったことがあり、鍵盤のドレミはわかるので、メロディーにドレミをふり、単音で伴奏をつけたものを両手で弾いて楽しんでいました。歌謡曲が大好きで2カ月に1曲くらいレパートリーを増やしました。
残念ながら、Mさんは昨年の夏に病気で亡くなってしまい、突然の別れに今でも信じられない気持ちです。
今日までかかわった3人にとって、本当によいレッスンが出来たかはわかりませんが、私なりに考えてやってきました。 決してピアニストのような演奏ではありませんが、いつも楽しんで弾いてくれている(た)と思います。
これまでも、Nさんからのお誘いで絵画展や太鼓の発表会などに何回か行かせていただきましたが、今回はNさんからMさんへの追悼の作品だったためか、みていたら自然と目がうるんでしまいました。すてきな作品でした。
いつも思うのですが、障がいをもっていても何かに打ち込んで出来上がった作品は本当に素晴らしいです。