2014.07.18
ダスティン・ホフマンの初監督作品「カルテット!人生のオペラハウス」を見ました。
引退した音楽家たちが暮らす老人ホームが舞台です。ヴェルディがミラノに創った音楽家のための老人ホーム「音楽家のための憩いの家」からインスピレーションを得てつくられたそうです。
老人ホームの存続のために、資金を集めるコンサートが開かれます。
昔、4重唱でレコーディングをしたオペラ歌手たちが、ふたたびコンサートのトリでステージを飾るまでが描かれています。
4人中2人は元夫婦。
プライドが高く、スターだったソプラノの彼女は、ハリーポッターの女の先生役で出ていた方でした。
元妻の浮気が原因で別れた元旦那は、後から入居してきた彼女に激しい怒りをぶつけていましたが、徐々に穏やかに話せる関係へと変化してきます。
大の女好きのバスの彼、緊張すると認知症状が出る、人が良いメゾソプラノの彼女。
4人の存在感がすばらしい。
元夫婦は、昔の愛情を取り戻し、認知症状から正気になった彼女、つえから離れて、しっかりと立った彼、さぁ、たくさんの拍手を浴びて、今からいよいよステージが始まる!というところで・・・・エンドロールとなります。歌声は音で聴こえるのみ。
トラブルを越えて、ステージに立った!結果と言うよりこの過程の素晴らしさを監督は伝えたかったんではないか、と思いました。もちらんステージは成功した、ということなんでしょう。
ライバルを口汚くけなしたり、昔の栄光と比較して、恐れを持っていたり、音楽をすることは、きれいなことばかりではないでしょうが、それでも音楽の力は素晴らしい。
それも当然でした!老人ホームで、いろんな場面で音楽家たちが演奏していますが、ほんとうに年をとった名演奏家たちに出演して演奏してもらっていたんですね。ぜいたくな映画ですね!
テンポ良く、わかりやすい映画なので、どなたでも楽しめると思います。音楽好きには、特におすすめです(^v^)