主催は音楽教育一筋のベテラン、篠崎永育さん77歳。
九州一円の2歳児から社会人まで、バイオリニストの卵や音楽愛好家が門をたたき、国内外の主要オーケストラで活躍する演奏家を輩出。長男は、NHK交響楽団コンサートマスターの篠崎史紀さんだそうです!
すばらしいなぁと思ったのは、生徒さんにかける言葉が温かく、比喩に富んでいること。
堅実に弾く高校生には「味の素ひとふりの感覚で、何げなくおしゃれをプラスしてごらん」、大学生には「演奏は演じて奏でること。バイオリンでも演じて。お姫様だけでなく、酒場の酔っ払いにだってなる。曲によって変わらないとね」
生徒の音がかすれても、「ううん、風邪ひいてるね」
投げかけを受け、生徒たちの演奏がのってくる。最後は拍手とともに、お決まりの一言。「いやぁ、ブラボー。べらぼう、じゃないよ」
ユーモアと生徒さんと音楽への愛情があふれたレッスンだな、と感銘を受けます。
「才能は生まれつきではない。どの子も育つ」と鈴木メソードの提唱者、鈴木鎮一さんの著書に感銘を受け、高校卒業後、鈴木さんの内弟子となり、その後27歳に小倉に帰り、バイオリン教室を開かれたそうです。
ご本人も、北九州交響楽団のコンサートマスターを近衛秀麿さんご指名でされていたそうなので、才能あふれた方なのでしょう。