2026.10.02
安川加寿子さんの評伝を読み終えました。
出だしから、青柳いづみこさんの骨太な文体に引き込まれました。
フランスで教育を受け、戦後の日本にフランスの教育過程を紹介し、普及させた偉大なピアニスト、教育者であり、こどもをもつ家庭人であった方だったんですね。
門下生の青柳さんですが、感情におぼれず、日本の戦後音楽の流れを客観的に捉えて書かれています。
早くバリバリ弾くことが良いとされていた時代に、脱力を身につけ、響きで音楽を作られた安川先生は、私が勉強しているロシア奏法の流れを組んでいることを知り、嬉しく思いました。
ステージピアニストだけでなく、日本の大学や世界のコンクール審査員でご活躍されていた安川先生ですが、晩年はリウマチで苦しまれていたそうです。リウマチの病状も詳しく説明され、どんなにお辛かったかと思いました。
まだ、今より女性の地位が高くない時代に、家庭と仕事を、誠実に謙虚に貫いてこられた、日本が誇るスーパーピアニストの安川先生、素晴らしい人生だと思います。