2013.07.09
読売新聞の「時代の証言者」を愛読しています。
現在連載されているのは指揮者で作曲家の小林研一郎さん。
大学時代、講師だった小林先生に(現在は名誉教授)合唱の授業を教わりました。
ここ2~3日その頃の先生のことが思い出話として語られていますが、すでに結婚なさっていたけど大学講師の報酬や合唱の指導やピアノの指導の報酬だけじゃなかなか生活が大変で、家に500円しかなくて困った話や、35歳という年齢制限ぎりぎりでハンガリーのブタペスト国際指揮者コンクールに出場する話などワクワクしながら拝読しています。
何より、ちょうどその頃私は大学に在学していたのですから「あの頃先生はそんなに大変だったのか」と興味深い♪
あの頃先生は指揮法と合唱の授業を持っていらっしゃったと思うのですが、芸大の作曲科を卒業なさってから指揮科に入り直して二つの科を卒業なさったことをその頃は全く知りませんでした。
私は合唱の授業もよくサボり、真面目な学生ではありませんでした。
単位を落とした覚えはないのにどんな試験だったか、どんな曲を勉強したか全く憶えていないのです。
一番輝いていなければならないあの頃、一番勉強しなければならなかったあの頃に漫然としまりなく生活してしまったことを恥ずかしく思います。
今日の連載までは、29歳で芸大の指揮科を卒業したもののなかなか活躍の場がなかったことが書かれていますが、明日からはコンクールに優勝する話や様々な交響楽団の常任指揮者になる話などが出てくるのですね。
きっと順風満帆というだけではなくご苦労する話、悔しい思いをする話も出てくることと思います。
学生だったあの頃、せっかくの先生の教えをきちんと受け止められなかった私はせめて今、先生の努力、志の高さを見習うところまでいかないまでもしっかり読んで心に刻まなければと思うのです。
小林先生だけではなく、たくさんの素晴らしい先生方の指導を受けながら、早く卒業したいとばかり考えていたあの頃の私のことを考えると恥ずかしくて穴があったら入りたいです;