1265. ペダル操作に注目
2016.02.09
(1264.に続く)松方ホールピアノ部門音楽賞受賞の黒岩航紀さんの超技巧的演奏はもとより、釘付けにさせたのはペダルを踏む右足…動きが派手すぎるのだ。私はよくレッスン生に「ペダルを踏む足は、かかとを床にしっかり着けて」「足とペダルをあまり離さないように」と指導してきたが、黒岩さんの足は、頻繁にペダルから離れ 時には膝を真っ直ぐ伸ばすこともある。もちろん大音量で激しい演奏の部分だが、ピアノが無ければサッカーボールを蹴っているかの如くで「ペダル操作の基本なんて、ナンセンス」と聞こえてきそう。リストのメフィスト・ワルツを、ご自身で編曲されたのは「好きな曲を もっと自分らしく自由に表現したい」気持ちからだろう(原曲で、あの足パフォーマンスは叱られるかも…)。聴覚・視覚ともに楽しませてくれるガラコンサートだった。