862. バラ3と方丈記
2014.11.23
(861.に続く)ロマン派とよばれる時代は、曲に題名を付ける標題音楽が流行るが、(ベートーベンの田園がハシリとか)ショパンはこれを嫌った。(英雄ポロネーズや革命のエチュード、別れの曲などは後に付けられる)「バラード」とは物語の意味で、ミキェヴィッツという詩人の叙情詩にインスピレーションを受け、作られたとされている。バラ3は「水の精」の詩(若い男が湖で 水の精オンディーヌと出逢い…)をイメージしたといわれ、私は「それを勉強していないから、ちゃんと弾けない」といった自己嫌悪にかられていた。しかしショパンは、嫌ったというより「固定概念を持って欲しくないから」説もあるようで、これを知りホッとする。バラ3を練習していたある日、穏やかな冒頭から いきなりフォルテのアクセントが出てくる所で、何故だか「方丈記」の「かつ消え、かつ結びて」がよぎり、以来 高校の授業で居眠りしながら覚えた方丈記が、脳裏に浮かぶようになった。「ゆく川の流れは絶えずして…よどみに浮かぶうたかたは」合うんだなァ~これが。♪心地よく弾ける。