334. 1812年
2013.04.17
チャイコフスキーの大序曲「1812年」という曲は、ナポレオンを打ち負かした有名な史実に基づく、地元ロシアの愛国賛歌でもあります。フランス国歌「ラ・マルセエーズ」とロシア帝国の国歌(のメロディー)が出てきて、それがぶつかってバトルが始まり、だんだんフランスの音がショボくなり、ついにはロシア国歌が高らかに響き渡り、大砲や鐘の乱打が加わる~という単純明快なウルトラ音量の名曲です。しかしながら、ソビエト連邦の時代には「帝政ロシア国歌などけしからん」と、その高らかに鳴る部分の旋律を全くカットしたり(カラオケ同然になる)、あるいは全く違う別の作曲家のオペラのメロディーに差し替えたりと、無茶苦茶にされてしまい、そのいずれにも正規の録音が存在します。まあ、チャイコフスキーも笑うしかないところでしょうが、この曲、フランスの敗北を描写しているのでフランスでは当然演奏されず、上記のように訳ありなので政治的配慮から本国でも演奏されないですが、もっぱら賑やか好きなアメリカではよく演奏されているようです、ここ日本でも。(対岸の火事?)