2020.04.07
中国新聞の「こだま」から、64歳の主婦の方の投稿です。題は「幸せのピアノ」。
「我が家にも古いピアノがある。娘がピアノを習い始めた30数年前、亡き母が買ってくれた。娘が結婚して家を出て、鍵盤をたたく者はいなくなった。今の家に引っ越す際、処分しようかと悩んだが、どうしても思い切れず運んできた。
娘夫婦にできた女の子が5歳を過ぎた頃、ピアノを習い始めた。自宅では電気ピアノで練習していた。3年ほど前、我が家のピアノを調律してもらうと、度々練習しに来る様になった。
孫は中学生になった昨年の秋、文化祭の合唱祭でピアノ伴奏者に選ばれた。孫には7歳下の妹がいる。そちらもピアノを習っていて我が家へ練習曲をよく弾きに来る。2人の演奏を聴きながら、私は読書する。至福の時である。ピアノを処分しないで本当に良かった。」
亡きお母様も喜んでおられる事でしょう。