2020.02.04
昨夜のBSプレミアム、映画「戦場のピアニスト」をご覧になった方はいらっしゃいますか。
ナチスの迫害から奇跡的に生還したポーランド人ピアニストの壮絶な体験を、自身ポーランド人で戦争体験者である監督が描き、数々の映画賞に輝く名作です。制作年は2002年、今から18年前です。TV放送でしか観た事は無いのですが、何回観ても全てを観ることが出来ません。何故かと言いますと、前半の虐殺、迫害の映像を正視できずにいます。
後半はナチスから逃れ、1人で屋根裏に隠れ住んでいる所をドイツ軍将校に見つかってしまいます。彼に職業を聞かれると「ピアニストをしていました。」と過去形で答えます。戦争が無ければ今もそうで有る筈なのに。
将校に促されてピアノに向かう主人公、ボロボロの薄い衣服に両手はピアニストのそれではありません。ピアノの前に座り、短い時間黙します。そして弾き始めます。白い息が見える程寒い中で。
将校はその後、食べ物と防寒着を持って来てくれ、ピアニストの存在を誰にも話しませんでした。
映画の中で奏されたポーランド人音楽家ショパンのピアノ曲は、戦争の悲惨さ、そして生きる勇気を与えてくれるのでした。