2015.02.07
楽譜を隅々までよく見てください。
と言っても
見ているようで、見えていないようです。
ノートに書き写してみると、
『あれ?これなんだろう?』
『こんなこと書いてあったっけ?』
いろんなことに気が付きます。
丁寧に見る癖が付きます。
正確に描くのは意外に難しいです。
書くことで気づくこと、学ぶことは多いです。
今の時代≪コピーをすれば簡単できれいにできるから≫
と思う人は多いですが、
それでは大切な学びの機会を失うことになってしまいます。
私が子供のころは、
コピー機などふつうは無くて、すべて手書きでした。
合奏用のパート譜も書いた人はサインをしなければなりませんでした。
そのパート譜で合奏した時に、
楽譜が間違っていたために、その楽譜を見た人が間違ったら、
書いた人が叱られます。
書く行為に責任が求められました。
当時は、
他の人の分まで書いてあげているのに、
自分が叱られることに不満を持ったこともあります。
書くのが嫌になったこともあります。
大きくなってからは、
そのことが自分の大きな学びになっていたことに気が付きました。
知らず知らずのうちに、
楽譜がどうなっているのか、
そこにどんな意味が隠されているのか、
見やすくするために、きちんと書くポイント、
どんな記号があるのか……
いろんなことを吸収することが出来ました。
また書いている間に楽譜を覚えてしまうので、
実際に音を出す時には、余裕を持って弾けるようになっていました。
先生の書かれたスコアからパート譜の書きだすことを
させて貰えるようになってからは、
より深い理解が出来るようになり、
編曲の基本まで覚えることが出来ました。
そして何より、書くことに責任を持つことも学ぶことが出来ました。
生徒さんの中には、書くことを嫌がる人もいます。
宿題に出してもやってこなかったり、
適当だったり、する人も……
でもやったん分の結果は必ずついてきます。
めんどくさい!と思わずに、少しずつでいいので、
自分の弾いている楽譜をノートに写してみてくださいね。
いろんな学びや発見がありますよ。