2023.07.16
‘北欧のショパン’ グリーグの《抒情小曲集》
第8集の第6曲。
トロルドハウゲンとは「妖精の丘」の意、ノルウェー、ベルゲンの風光明媚な所で、グリーグの夏の住居と作曲小屋がありました。(写真)
ちょっと想像してみてください!
フィヨルドの岸辺の村から花嫁を乗せた小舟が対岸の村へと渡っていく。
着飾った人々を乗せた船の一番前に、ハルダンゲルバイオリンを弾く一人の男性。
澄み渡る水面に、郷愁を誘う音色が広がっていく。
岸辺に着いた一向は、バイオリン弾きを先頭に
花婿が待つ丘の上へ登っていく。
丘の斜面にはリンゴの花が咲き乱れ、良い香りが立ち込めている。
冒頭の五度の連打は、民族楽器(ハルダンゲルバイオリン)を、模していると想像されます。
そして、ワーグナーの結婚行進曲にもある、
タン ターンタ タンのリズムが繰り返し聴こえてきますね。
オクターブ下降での盛り上がりは、Pコンチェルト
イ短調の冒頭を想起させ、切り立った断崖絶壁
をイメージさせます。
幸福感に満ち溢れた北欧のウエディングマーチとも云えるこの曲を、
7/23のピアノ発表会で、Aさんが演奏してくださいます。
「Aちゃん、心から楽しんで、思いっきり演奏してくださいね!」
因みに、作曲者グリーグもこの曲を好み、度々自身のコンサートで演奏していたそうです。